モノビジョンや不同視力【両眼視機能・両目で見る力】はどうなるの?

モノビジョンは、片方の目を遠く用、もう片方の目を近く用に矯正する方法です。主に老眼の矯正に使われ、コンタクトレンズや眼内レンズ(白内障手術後)で実施されます。

不同視(左右の視力や屈折度数が異なる状態)は、生まれつきのものや、レーシック・白内障手術後に生じるものがあります。

2つの目をうまく使い分けるこの方法は一見、「便利そう!!」と思ってしまいますが、本当のところどうなのでしょうか。

・老眼鏡を使いたくない人

・もともと視力差がある人で、それに慣れている人 

は、メリットを感じられるかも知れませんが左右の視力差が大きい場合にいくつかのリスクやデメリットがありますので注意が必要です。

1. 立体視(立体感や遠近感)の低下
両眼のピントが異なるため、距離感、立体感の判断がしにくくなることがあります。つまずいたり、人混みで人とぶつかったり、特に車の運転やスポーツ時に影響する可能性があります。普通自動車二種運転免許を持っている方(免許更新)や取得したい方にはお勧めしません。

2. 視界の違和感や不快感
脳が左右の目の違いに適応するまで、違和感や軽いめまい、疲れを感じることがあります。 適応できない場合は、モノビジョンを続けることが難しくなります。適応した場合、「両眼視機能」が低下したことを意味します。両眼視機能が低下してしまうと回復が難しくなる可能性が高いです。

3. コントラスト感度の低下
両眼の視力が異なるため、少しの段差の認識が難しくなったり、夜間の視界がぼやけたり、暗い場所での視認性が低下することがあります。

4. 視力のバランスが取りにくい
近くの作業と遠くの視界を両立させるために、脳が切り替えを行いますが、それに適応できない場合、見え方にストレスを感じることがあります。

5. 視覚疲労や頭痛
左右の目で焦点が異なるため、長時間の手元作業で目が疲れやすく、頭痛を引き起こすことがあります。

6. 斜視や複視(ダブり)
両眼での見え方が異なるためそれぞれの目に映る像を1つにすること(融像)が難しくなり、片方の目がズレてしまう (斜視になる)ことがあります。物が二重に見える複視が生じることもあります。

7. 眼精疲労・肩こり・めまい
目のピント調整の負担が増し、慢性的な疲れや肩こりが発生することがあります。

8. 抑制や視力の低下
脳が勝手に、視る力が弱い方の目の情報を抑えてしまったり、使われてない目の視力が低下することがあります。

9. 身体の左右バランスが低下

視野が狭くなり、身体の中心がズレて身体自体が曲がってくる可能性があります。

どちらにしても左右の視力差に寄って起こり得ます。

「両眼視機能」を失ってまで、モノビジョンという選択をするのかあなた自身にとってより良い選択ができる材料になれば幸いです。

現在、視力に左右差がある方で「疲れ」を感じている場合はこれが原因かも知れません。
 

自身の両眼視機能があるのか気になる方は是非、「ドイツ式両眼視機能検査」を45年以上行っているツァイスビジョンセンターアイックスへご相談くださいませ。

両眼視機能については、こちらのコラムをご覧ください。

※検査のみのご予約も承っております。【予約優先制】ご予約をお勧めします。

ビジョンアセスメント代4.400円 2時間程度をご予定ください。

この記事を書いたスタッフ

ひろ美

ひろ美

[プロフィール]
銀座店オープンから勤務
カラーアナリスト、眼鏡作製技能士
趣味は温泉地&水族館巡り