「深視力」は 最高レベルの視機能!?獲得するための条件とは?
こんにちは。視能訓練士ちひろです!
今月のコラムは『深視力について』です。
深視力とは、三杆法(さんかんほう)と言われる立体視の検査のことです。
3本の棒があり、両サイドは固定されて、真ん中の棒が自動で前後に行ったり来たりしています。
3本の棒が横一列に揃ったな、と感じた時に ボタンを押して、棒が止まった位置を確認。
許容範囲内に揃っていれば、ハナマル!ですが、 少し遠すぎたり、近すぎたりすると 立体感覚が低いとして、みなされます。
あまり聞きなれないことばですが、 バスやトラック、タクシーの運転手になるための運転免許取得 必須項目試験です。
大人だけでなく、子どもの時からこの機能を獲得・活用していることで、将来の職業選択にも大いに関係していきます。
ここで皆さんに質問です。
あなたがメガネを掛ける時はどんな時ですか??
- 遠くにあるTVや映画、舞台などを見るとき?
- 運転をするとき?
- 夜間の運転をするとき?
- スマホ見るとき?
目は何か作業をするときのみ働いている訳ではありません。
まぶたが開いている間、ずーーっと働いているのです。
そのまぶたが開いている間に自分に合ったメガネを掛けることで 視機能を使い、維持し、体を動かすきっかけを得ているのです。
深視力については 巷では「練習ですよ、」「試験の時だけメガネかければ大丈夫」なんて言われているようですが、
答えは『NO!』 です。
その理由を説明しましょう。
立体視が成り立つ条件8
- ①両眼が中心固視であること
- ②左右の視力に大きな差がないこと
- ③両眼の視野が広い範囲で重なっていること
- ④両眼の網膜にほぼ同じ大きさの像が映ること(不等像視がないこと)
- ⑤眼位、眼球運動に異常がないこと
- ⑥両眼の網膜が生理的対応点を持っていること(網膜正常対応であること)
- ⑦融像運動を起こす反射が正常である(輻輳開散が正常に行えること)
- ⑧視神経交叉における視神経交叉が半交叉であること(両生類以上)
(視能学第2版 P169より抜粋)
たくさんの機能が揃ってはじめて性能高い立体視が取れるようになるんですね。
メガネでできることは、「①・②・⑤・⑥」の4つ!
五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)は普段から使うことで、脳に刺激が行きます。
刺激がないと 働かなくなります。
↓ 段々サボることを覚えていくんですね。
働かなくなると、今度は働けなくなるんです。
↓
いざ正しい刺激を得ても、働き方を忘れてしまっているので反応すらしなくなるんです。
置き換えてみると、
毎日筋トレすれば筋力はつくし、やらないと、筋力は落ちる。
寝たきりになったら自力でトイレにも行けなくなる。
誰にでも想像がつく話です。
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目にも同じことが起こる、ということです。
深視力という問題を解決するために
それを解くための材料集めが必要なわけです。
はっきり見えるかつ斜位の矯正をすることは判断材料がたくさん正確に揃うので、
深視力がクリアできるということです。(名探偵コナンが事件を解決するのと同じ⭐️)
ぼやけたままにしておくと、感度が落ち、いざ矯正をしても(眼疾患がないにも関わらず)視力が出づらい、立体視がとれない、ということが起こります。
メガネなどを常用し、立体視を常に自分史上最高の状態で使い続ければ
試験の時にもその機能が発揮できるはずです。
お客さまの嬉しいお声も♡
自分では見えていると思っていても
実際は0.7以下であることもしばしば。
車の運転だけでなく、人とぶつからずに歩くことも、立体視が役立っています。
定期的に検査を受けて他覚的にみることが重要です。
何をすれば、深視力ができるようになるか?は
6月のコラム「ZEISS VISION CENTER のメガネについて♪」を参照ください
https://www.eyex.co.jp/column/9628/
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